ボリンジャーバンドの見方と使い方、順張り・逆張りで力を発揮するテクニカル分析
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ボリンジャーバンドの使い方として代表的なものは「逆張り手法」です。
2008年7月~11月の4ヶ月間で、株価が8,950円から2,685円まで値下がりしました。歴史的に見ても恐ろしいチャートです。。。
実際に、 最初の2本の赤矢印では、翌日は株価が大きく反発する 結果になっています。
統計的に-2σ(約95%)だろうと-3σ(約99%)だろうと、 それを越えて売り込まれる可能性はゼロではない ということです。
上記のチャートで、逆張りの成功例と失敗例を紹介しましたが、両者の違いは「 帯が広がっているかどうか 」です。
ボリンジャーバンドにおける逆張りの成功率を上げるためには、 「帯の広がりと収束を確認する」ことも重要 です。
・帯が収束している時
-2σを越えて売り込まれた株価は短期的に反発する可能性が高い( 逆張りが成功しやすい )
・帯が広がっている時
-2σを越えて売り込まれた株価は、反発せずにズルズルと下がる可能性が高い( 逆張りが失敗しやすい )
逆張り手法を使う時は、 サイコロジカルラインなどの指標と組み合わせるのがおすすめ です。
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順張り手法で大きな利益を掴む
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- 「+1σ」が支持線として機能している(赤矢印)
- +1σのラインに沿って「+2σを越える、+1σまで押し戻される」ことを繰り返す
このような状態を、ボリンジャーバンドの用語で「 バンドウォーク 」といいます。
これは、「 短期的には買われすぎなので押し戻されるが、異常値が発生している(大きな変化が起こった可能性が高い)ため、長期的にはトレンドが変わった可能性がある 」と考えられます。
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帯の広がりと収束を見る方法
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ボリンジャーバンドのもう一つの見方として、 帯全体の広がりと収束を見る方法 があります。
▶帯が収束している状態(スクイーズ)
「ボリンジャーバンドのスクイーズ」と呼びます。
▶帯が広がっている状態(エクスパンション)
「ボリンジャーバンドのエクスパンション」は、収束状態から帯が一気に広がりを見せ、溜め込んだパワーを解放している状態です。
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他のテクニカル分析と合わせて使う
しかし、私がこれまで相場を見てきた経験からすると、「95%(±2σ)」だろうと「99%(±3σ)」だろうと、 発生することは意外と多い という事実です。
【MT4】ボリンジャー バンド設定、いい加減なやつ多すぎ(笑)
第 2 位
第 5 位
ボリンジャーバンドの設定、いい加減になっていませんか?
どちらにしても、まずはボリンジャーバンドの正しい設定値を知ってからアレンジするなりしたほうが間違いなく良いですよね。
守破離って言葉があるように、まずは基本の型を忠実に学び、それから応用していくべきです。
今回は、ボリバンの基本的な設定方法をしっかりとおさらいしましょう。
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MT4におけるボリンジャーバンドの初期設定値を確認する
まずは、MT4でのボリンジャーバンドの初期設定値を確認してみましょう。
- 期間…20
- 表示移動…0
- 偏差…2
- 適用価格…Close
ボリンジャーバンドのベースとなる単純移動平均線(SMA)の期間を設定します。デフォルトは20日ですね。
さて、難しいワードがでてきました。「偏差(標準偏差)」です。一般的に偏差は、「データの散らばり具合」のことを指します。
大きくかたよった値は、正規分布からすれば異常値であり、たいていは正規分布の範囲内に収まるとされています。
- 平均値±1σの中に、全体の68%の値が収まるとされている
- 平均値±2σの中に、全体の95%の値が収まるとされている
- 平均値±3σの中に、全体の99.7%の値が収まるとされている
通常は「Close=終値」を使います。
ボリンジャーバンドの期間は何日が最適か?
ボリンジャーバンドのベースは移動平均線(単純移動平均線=SMA)です。
ジョン・A・ボリンジャー「20日が最適だ」
ボリンジャーバンドを開発したのは、言わずとしれたJohn A. Bollinger(ジョン・A・ボリンジャー)氏です。
彼が自書『ボリンジャーバンド入門』(原題”BOLLINGER ON BOLLINGER ボリンジャーバンド BANDS”)で語っているのは次の通り。
開発者であるJohn A. Bollinger(ジョン・A・ボリンジャー)氏が、期間20日が妥当だと語っていることを知らない人って、けっこう多そうですね。
偏差は±1σ、±2σ、±3σ、全部表示させるべき?
さて次に重要な設定が、標準偏差(σ)です。
この偏差ラインをしたり顔で±1σ、±2σ、±3σ全部表示させている人がいますよね。こんな感じで。
だけど、ちょっとまってください。
つまり、このラインがたくさん描かれているボリバンは、本来の形ではないのです。
開発者であるボリンジャー氏は、自書で「±1σ、±3σも表示させましょう」なとどは一言も述べていません。
ジョン・A・ボリンジャーが日本で講演を行った際に使用したスライドにも、表示されているのは±2σラインだけです。
ただ、ここで知っておいてほしいことは、そもそもボリンジャーバンドの基本は±2σ(標準偏差は2)であるという点です。
わけもわからず±1σも±3σも表示させるのではなく、ボリバンの本来の標準偏差は「2」のみであるということを知識として知っておくことは大切です。
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