そう言う計算式からくる動きが反映されて、ストキャスティクスは、まだ株価は上昇する局面なのに初動の早い段階から80ポイント台に乗せてくることがあります。
ストキャスティクスって何? 使いかたと計算方法
ストキャスティクスは一定期間の一番高かった値段と安かった値段の値幅に対して、現在の株価が、どのくらいの位置いるのかということを数値化したもので、「売られすぎ」なのか「買われすぎ」なのかを知りたいときに役立ちます。RSIと同じく“逆張り指標”として横ばい相場のときに使います。
ストキャスティクスの計算方法
ストキャスティクスは複数のラインを使うことが特徴です。
各ラインの計算式は以下のとおりです。
「 %K ストキャスティクスとは (パーセントK)」は短期オシレータのラインです。
過去9日間の高値から安値までの値幅を100%として、現在の終値が安値から何%の位置にいるのかを表します。高値更新中なら100%、逆に安値更新中なら0%になります。(ちなみに%Kのパラメータは9日が一般的ですが、5日や14日を使うこともあります。)
「 %D (パーセントD)」は中期オシレータのラインです。
%Kの分子を直近3日間合計したものを、直近3日間合計した分母で割ったものを百分比で表します。過去3日間の%Kを移動平均化するイメージで、%Kよりはなだらかな線になります。
「 Slow%D (スローパーセントD)」は長期オシレータのラインです。
過去3日分の%Dを3で割って平均したもので、%Dよりももっとなだらかな線になります。
(%DとSlow%Dで設定される期間は3日がよく使われますが、何日に設定するかは人それぞれです。)
「ファストストキャスティクス」と「スローストキャスティクス」
どうやって使う?
ストキャスティクスの基本的な3つの活用法をご紹介します。
①最もシンプルな使いかたは%Kや%Dが、80以上の水準から80を切ったら売り、20以下の水準から20を超えたら買いと判断します。
②2本のラインが交わるタイミングを利用する方法です。ここではエッジバンドを仮に30と70とします。
70以上の水準で%Kが%Dを下回ったら売りシグナル、30以下の水準で%Kが%Dを上回ったら買いシグナルと判断します。
一方、 30以下の水準で、株価が安値更新、ストキャスティクスが前回安値を下回らずに切りあがった場合の買いシグナル、これをコンバージェンス(収束買い)といいます。
この売買シグナルは、トレンド転換をとらえるために非常に重要ですが、少々判断しにくいといった短所があります。
そのため、ほかのテクニカル指標を併用してシグナルを読むことが必要となります。
逆行現象って?
横ばい相場が続いていれば、ストキャスティクスの売買シグナルはうまく機能します。しかし、トレンドが発生し大きく上昇すると、誤った売りシグナルを発することもあります。
ジョージ・レーン氏の提唱する2つの活用法
さきほどご紹介したストキャスティクスの3つの基本法よりも、精度が高いといわれている、開発者のジョージ・レーン氏が提唱する2つの活用法をご紹介します。
①スパイク・トップとスパイク・ボトム
エッジバンドを85と15に設けます。
85の水準を上方から下回ったら売りシグナル(スパイク・トップ)、15の水準を下方から上回ったら買いシグナル(スパイク・ボトム)とします。これは鋭角的な天井(逆V字天井)や底値(V字底)に有効です。
②ガービッジ・トップとガービッジボトム
エッジバンドを70と30に設けます。
70以上の水準で%Kが%Dを2度下回ったら売りシグナル(ガービッジ・トップ)、30以下の水準で%Kが%Dを2度上回ったら買いシグナル(ガービッジ・ボトム)と判断します。これは3波動(N字)で天井や底値を形成するパターンに有効といえます。
ストキャスティクスを実際に使ってみよう (1) 単独で
それでは実際のチャートで使ってみましょう。
ここでは、ストキャスティクスは9日ベースを用いて、%Dを使用しています。
ストキャスティクスを実際に使ってみよう(2) ガービッジ・トップ
次は、%Kと%Dの交差を用いたガービッジ・トップのご紹介です。
このケースでも、パラメータは9日ベースを用いています。
ストキャスティックス
ストキャスティックスは、逆張りのテクニカル分析という性質を持っているため、利益確定は素早く行う必要があると考えられます。
これは、ストキャスティックスの手仕舞いのサインを待ち過ぎると利益を確定するのに出遅れてしまうリスクを意味しています。
また、オシレーター系の指標に一般的に言えることですが、強いトレンドが形成されたときに、ストキャスティックスは上下に張り付いてしまい機能できなくなることがあります。
その意味でも、ストキャスティックスは、相場の細かな波に反応して短期売買を行いトレードに向いているテクニカル指標ということがいえます。
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